ITエンジニアの僕(英検4級)が、英検1級を受けてみました。
真っ向勝負ではとても敵わないので、勉強効率や時間配分を工夫し、戦略的に合格を目指した時の記録です。
- 「英検1級、何ヵ月前から準備するべき?」
- 「やることいっぱいあるんだけど・・・毎日どれくらい勉強すればの?」
この記事を読めば、上記のような疑問(英検1級対策の準備期間や学習ペース)が明確になります。
※急ぎで、試験で使える戦略・戦術だけを知りたいという方は「最終話」をお読みください。
Contents
準備に必要な期間は?
- 準備には5~6ヵ月必要
- 英検1級で誰もが一番苦しむのは「単語」
- 「英検1級でる順パス単」をマルっと覚えよう
英検1級の学習期間 ≒ 単語対策の時間
「難し過ぎる!もはや、マニア向けでしょ。。」といわれる英検1級。
その最大の理由は、出題される単語のレベルが非常に高いからです。
「どれだけ難しいか?」
以下のような単語が出てきます。
rebuttal: 反駁
「いや、そもそも日本語でも読めないし・・・」のパターン
scruple: 良心の呵責
「意味は分かるけど、日本語でも使ったことないし・・・」のパターン
alleviate, allay, appease, mollify, placate: なだめる、和らげる
「意味も分かるし使ったこともあるけど、5個もあるのかよ!」のパターン
※たぶん、もっとあります。
こんな単語ですが・・・
例えばリーディングでは、全41問のうち語彙問題が25問もあります。
25問(語彙問題) ÷ 41問(リーディング全体) = 6割超が語彙問題
※英検1級の合格基準は、7割といわれています。
当然ながら語彙問題は、知っていれば取れる&知らなければ落とす。
そして長文問題の中にも、難しい単語がチラチラと出てきます。
つまり英検1級の悪魔的な難易度は、「こんなの使わねーだろ!」と叫びたくなる(※)ような単語たちによって形成されているということができます。
※例に漏れず、僕もたくさん叫びました。
ただし!
裏を返せば、語彙力を高めれば英検1級と闘える可能性はあるということです。
まずは単語帳「英検1級でる順パス単」を買おう
英検1級対策、語彙力を高めることは必要条件です。
ではどうすればいいか?
「英検1級でる順パス単」を覚えましょう。
単語帳はこれ一択です。
Amazonの単語帳ランキングでも1位ですので、この1冊だけ信じてやれば大丈夫。
さて、単語帳が決まりました。ではこれを1日にいくつずつ覚えるか。
覚えるペースは、人それぞれだと思います。
僕は暗記が苦手ですし、単語自体も覚えにくいので1日20個ずつにしました。
2400語 ÷ 20個(1日) = 120日(6ヵ月)
よって、半年くらいの勉強計画を立てました。
実際、僕の場合・・・
2018年9月: 勉強開始
2019年1月: 1次試験受験
知っている単語もあったので、結果的に勉強期間は5ヵ月でした。
日々の学習時間
- 勉強時間・・・平日は2時間
- 休日は4~5時間
- 試験直前1ヵ月は As Much As Possible
平日は単語を覚えるペースを堅持する
先述した通り、英検1級で闘えるようになるにはかなりの語彙力が必要となり、これに一番時間が掛かります。
そのため日課となるのは、自分で決めたペースで単語を覚えることです。
僕は音読を混ぜた覚え方をしていたので、毎日1.5時間程度を単語の暗記に費やしていました。
また電車に乗った時も、単語帳を取り出して復習をしていました。
よって、普段の勉強時間は2時間程度です。
休日は過去問を解いてみる
時間がある休日は、過去問を解いて練習します。
試験直前までは、筆記とリスニングをバラバラに解いてもOKです。
筆記(リーディング&ライティング)は、100分。リスニングは、35分。
これに復習時間の約90分がプラスして考えます。
つまり・・・
- 筆記[100分]&復習[90分]&単語暗記[90分] → 約5時間
- リスニング[30分]&復習[90分]&単語暗記[90分] → 約3.5時間
過去問で使う問題集も決まっています。
※当時の自分は別売CDも買いましたが、最新のは音声がダウンロードできるようですね^^
この問題集には、過去問が6回分収録されています。
筆記とリスニングをバラバラに1回、そして通しで1回。
これを毎週消化していくと、18週間になります。
筆記(6回) + リスニング(6回) + 通し(6回) = 18回(=週)
つまり、4.5ヵ月です。
このことからも、5~6ヵ月を準備期間として想定しておいた方がいいでしょう。
あとがき (物語調)
こんなの、英語オタクが自己満足で取る資格だろ
オーストラリアから帰ってきた僕は、早速TOEICでも受験してみようと思い、問題集を買いに書店に向かった。
「英語コーナー」で最も幅を利かせているのは、TOEICの本。
そのすぐ左隣の棚に、少し狭く並んでいたのが英検だった。
「そう言えば・・・英検って4級しか持ってないな。
英検1級は相当難しいと聞いたけど、さすがにもうある程度読めるだろう。」
そう思って英検1級の過去問を手に取り、適当に開いたページの長文を眺め出した。
「ちょ・・・待て・・・待て・・・これ、全然分からないぞ!?」
なんとなく読み進めることはできる。
しかしキーとなる単語の意味が分からず、話の内容は終始ぼんやりとしてた。
そこで試しに、文章に出てくる単語を1つググってみた。
意味・・・
「始祖鳥(しそちょう)」
ソッと本を閉じて棚に戻した僕は、TOEIC公式問題集だけを持ってレジに向かった。
命令するくせに、何もできない先輩にはなりたくない
それからしばらく、5年間くらいは英検のことを忘れていた。
不自由もなかった。
会社員時代、僕の英語はビジネスの中でもある程度使えるものになっていたし、TOEICスコアも履歴書に書ける程度は取れていた。
その後会社を辞めた僕は、ふとしたキッカケから英会話を教えることになった。
誰かに英語を教えたことなんてない僕だったが、自分なりに考えて整理して、なんとかして生徒さんの英語力をあげるように努めた。
「コレを覚えて!アレも覚えて!」と、必死にやっていた。
英語を教えることにも少し慣れてきて自分を客観的に見られるようになった頃、疑問が生じてきた。
「なんか生徒さんにすごく要求しているけど、そもそも僕の教えていることって通用するものなのか?」
昔から「正しいであろうこと」を人に言うだけいって、自分が何もしない(できない)人がすごく嫌いだった。(←特に仕事の中で)
でも、今の自分はそうなってないかな?
このモヤモヤを消す方法の1つとして、「自分のやり方でも結果が出ることを、客観的に証明したい。」と思った。
同時に「誰かに指図する前に、まず僕自身が困難に挑み乗り越える姿を示すべきだ。」とも思った。
そう考えた時・・・
僕は「始祖鳥の本」に挑むことを決めた。
「一発で合格しよう。絶対に。」