英検

戦略で英検1級に合格するまで|第3話: リーディング (長文) 対策<効率の最大化>

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ITエンジニアの僕(英検4級)が、英検1級を受けてみました。
真っ向勝負ではとても敵わないので、勉強効率や時間配分を工夫し、戦略的に合格を目指した時の記録です。

 

  • 「単語対策と長文対策、どっちに時間を掛けるべき?
  • 「英検1級・・・長文が厳しい。よい勉強方法は?」
  • 「本番はどんなペース配分でいくべきか。。」

 

英検1級のリーディングパートは、この試験の要所ともいえるでしょう。
この記事を読めば、効率的なリーディング対策方針が分かります。
※10分で読めます。

「長文よりも単語対策に時間を割け!」

  • 語彙問題の方が得点効率がよい
  • 長文で内容がぼやけるのも、結局は単語力が原因である
  • リーディングは「単語暗記ゲーム」

リーディングは語彙問題の比重が非常に大きい

ご存知の通り、英検1級のリーディングは語彙問題(Part1)と長文問題(Part2, 3)から成っています。

両方ともかなり難易度は高いため、それなりに対策時間を設けなければいけません。

 

ただし効率を考えると、長文より単語対策に時間を割いた方が絶対にいいです。

 

英検1級は語彙問題の比重が圧倒的に大きいため、語彙問題の正答率が低いと、長文問題で全問正解しても落ちるからです。

 

第2話に具体例を書いているので、ポイントとなる箇所を抜粋します。

英検のリーディングパートは、全体で41問。

語彙問題(Part1): 25問
長文問題(Part2, 3, 4): 16問
===============
合格ライン7割: 28.7問

 

もし当日、運悪く語彙問題で4割の正答率となってしまったら、長文問題で全問正解しても確実に落ちる

語彙25問 × 40% (10問)
+ 長文16問 × 100% (16問)
= 26問 (合格基準 -2.7)

 

一方、語彙問題で20問取ったら、長文は半分の正答率でもギリギリ望みをつなぐ可能性がある。

語彙20問
+ 長文16問 × 50% (8問)
= 28問 (合格基準 -0.7)

 

つまり、英検1級のリーディングは長文よりも単語対策に時間を割く方が絶対に効率的なのだ。

 

長文を難しくしているのも、単語

英検1級の長文はTOIECをスラスラ読めるレベル(※)であれば、ある程度は読むことができます。
※TOEICリーディング問題を解き切れる&400点以上が目安

 

読むスピードもTOEICのリーディングほど焦る必要はなく、落ち着いて理解しながら読めるだけの時間が与えられています。

 

ただし・・・!!

知らない単語が頻出すると、急ブレーキがかかります。

 

例として、以下のような文章です。

With negligible senescence, there is little or no cellular deterioration as the organism ages.

In lobsters, this is attributed to an enzyme known as telomerase.

When most organisms’ cells divide, structures called telomeres, which are found on the ends of chromosomes and which help prevent genetic mutations, become shortened.

High levels of telomeras in lobsters, however, enable their telomeres to be constantly renewed.

This allows the telomeres to remain effective in preventing the mutations associated with aging.

引用元: 英検1級 過去6回全問題集 2017年度第1回 「Negligible Senescence

 

リーディングは「単語暗記ゲーム」

上記の文章を読んでみると分かると思うのですが、テーマがかなりマニアックで馴染みがないですよね。

ただ文章の構造に焦点を当ててみると、落ち着いて読めば手も足も出ないほどではないんです。

 

だが、しかし!!
80 words程度の短さの中に、知らない単語がしこたま(しかも繰り返し)出てきます。

 

senescence, deterioration, telomerase, telomere, chromosome, mutation

 

専門的な単語(telomerase, telomere)は文中で説明されるので、知らなくてもいいです。

しかしそれ以外については、知らない単語数に比例して、徐々に徐々に内容が見えなくなっていきます。

 

つまり英検1級の長文を難しくしているのは、文の構造(文法?)ではなく単語なのです。

 

  • 語彙問題の方が効率よく正答率を伸ばすことができる
  • 長文を難しくしているのも単語

 

要するに、英検1級のリーディングは基本的に「単語暗記ゲーム」であると理解する!

これこそが最難関といわれる英検1級リーディングを突破する鍵であると、断言することができます。

ちなみに、英検1級の単語対策は「英検1級でる順パス単」の一択です。
理由は第1話および第2話で説明しております。

 

 

長文の勉強方法

  • 長文対策のベースは過去問のみ
  • TOEICと違って、落ち着いて読むこと
  • 前から読む癖をつける
  • 復習は「節」「句」を把握した音読をする

過去問(6回×2周)で問題に慣れる

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長文対策はこの2つで十分です。
(むしろ、すべての対策が写真の3冊だけで大丈夫です。)

 

毎週1~2回。
休みの日などに過去問を解いてみましょう。

 

読解力を付けるというよりも、時間に慣れることが目的です。

そのため絶対に時間を計り、時間内で終わらせてください。
タイムオーバーしてしまった分も得点に含めて安心する・・・というのはダメですよ|ω・)

時間通りに解く訓練を繰り返していれば、過去問6回を1周しする頃にはある程度自分でペースを掴めるようになるはずです。

 

また、馴染みのないテーマの文章が多く出題されます。

そのため、TOEICのようにスピード重視で焦って読むのではなく、落ち着いて理解しながら読み進めるようにしましょう。

 

英語の鉄則: 「文章は前から読め!」

さてここで、英語学習の中で一番大切なことを言います。

この「気づき」があったから、僕は少し英語が得意になりました。

英検だろうがTOEICだろうが、もっともっと難しい論文だろうが・・・
絶対にこのルールに従ってください。

 

「英語は前から理解する!」

 

これについて説明すると凄く長くなってしまうため、また別の機会としますが・・・

「日本の英語教育、ダメね」と思われてしまう最たる原因が、これを教えていなことだと僕は思ってます。

 

簡単に説明すると・・・

英文法に沿って日本語訳しながら読んでると、後ろから前に戻ったりしますよね。

 

  • この動詞が後ろから名詞を説明して・・・
  • コレが関係代名詞でアレを修飾して・・・

 

行ったり来たりしているから、読むスピードが遅くなるんです。

そしてもちろん、リスニングでは戻ることできませんので、途中から分からなくなります。

 

英語は会話がベースとなる自然言語

前から理解できるように作られています。
漢文の「レ点(返り点?)」のようなトリッキーなことはしません。

もちろん一度読んだだけでは理解できない文章もあるでしょう。
そういう時は、読む順番が前後してもかまいません。
(僕もあります。まだまだです。)

 

ただし「文章は前から読んで、そのまま理解する」が鉄則であること。

これだけは絶対に覚えておいてください!

※この件に関しては、別の記事で詳細に書く予定です。

 

復習方法は「クリアな音読」

過去問を解いたら、当然復習をします!

復習の時に僕がいつも行っているのは「クリアな音読」です。

 

「クリア」というのは、発音についてではありません。

(僕はあまり詳しくないのですが)文法の話だと「節」とか「句」と呼ばれる単位で切りながら音読できることを指しています。

 

例えば、先程の文章だとこんな感じです。
(発音が悪い点はご容赦ください。。。)


 

この音読方法を行うと、文章がどこで切れているかを把握することに慣れ、頭の中では文章が整理されていきます。
そうすると、あとは単語の意味が分かれば内容をクリアに理解することができるのです。

また音読はリーディングだけでなく、後々のリスニングとスピーキングにも生きてきます。

 

単語の意味を調べる → 日本語訳読む → DONE

これだけでは読解力(文章を解きほぐす能力)とスピードは改善されません。

 

いつもの作業にプラスして「クリアな音読」
是非、お試しください。
※僕が教える時、読解スピードを上げる練習過程では「TOEIC L & R TEST 読解特急2 スピード強化編 」という本を使ってもらっています。
普段TOEICを教えることが多いのでこちらを使いますが、英検でも読むスピードを上げる点では効果的かと思います。

 

リーディングの時間配分

  • 最低10分は時間を余らせる
  • Part1で分からない問題に時間を掛けてはいけない
  • Part3最後の長文は、場合によって2問飛ばす

全体 (41問): 60~65分

英検1級は筆記試験全体で100分あります。

しかし、最低でも10分・・・できたら15分残して終了させたいです。

ここで残した時間(10~15分)は、リスニング問題の先読みに使用します。
※先読みで何をするかは、コチラの記事で説明しています。

 

では、ペース配分をパート毎に見てみます。

 

Part1 (25問): 10分

Part1の25問を10分で終わらせるとなると、1問につき25秒の時間しかありません。

「短っ!!?」と思われるかもしれませんが、おそらく知っている単語が出れば15秒程度で解けます。

知らない単語だけど2択まで絞れる場合は、20秒程度でしょう。

 

すべての選択肢が分からない問題が出たら、直感で瞬時に決めてすぐ次に行く。

 

結局のところ、語彙問題は知っているかどうか。
その場で1分・2分かけて考えても、正答率は4分の1のまま。

つまり、シンプルに時間を無駄にしてしまうのです。

 

分からない問題がたくさん出てしまったら「準備不足・・・無念。。」と一瞬反省し、その後は必ず時間通りに終わらせてください。

 

合格率を高めるためには、これが正しい判断です。

 

Part2 (6問): 15分

Part2については、特に解き方にコツはありません。

頭から読んでいき、問題の箇所になったら、解答の選択肢を見にいって解くだけです。

速読なんて心掛ける必要はなく、むしろしっかりと理解しながら読み進める方が吉です。

そうすれば、ちょうど15分くらいで終わるはずです。

 

Part3 (10問): 35~40分

Part3は3つの長文があり、特に最後の1つはかなりボリュームがあります。

解き方として、まずは問題を先に読んで聞かれる内容を把握しておきます。

それから文章を読み進め、答えが見つかったら解答。
また次の問題文を読み、文章を読み答えを見つける・・・の繰り返しです。

大体、1段落に1つのペースで問題に対応する答えが出てきます。

 

時間が足りなくなる可能性があるのは、最後の1文・・・つまりラスボスです。

僕も毎回、そのボリュームに怯みます( ゚Д゚)

eiken-grade1-article(英検1級: 2018年度 第3回検定より)

このラスボス・・・時間対効果がとても悪いんです。

その他の長文問題は、読む量がラスボスの半分程度で問いが3問あるのですが、こいつだけは読む量が2倍弱のくせに、4問しかありません。

例えば、普通の長文が1,000 wordsと改定した場合・・・

◆ラスボス以外
1,000 ÷ 3問
= 333 words / 1問

◆ラスボス
(1,000 words × 2倍) ÷ 4問
= 500 words / 1問

つまり、ラスボス問題を1問解答するためには、1.5倍多く読まなければいけないということです。

 

ここで1つ、禁断の策を授けます。

リーディングが目安の時間まで間に合わなそうだったら、最後の2問は見捨ててください。

これがリスニングの正答率を上げる戦略になるのです。

 

リーディングのラスボスは読む量が多いため、最後の2問を解くのに7~8分は必要となります。
そのためこの2問を適当に選択すると、7~8分間がそのまま余らせることができます。
そして、続くライティングも5分残しで終わらせる。。

すると、筆記全体で12~13分余ることになります。

 

12~13分の時間があると、リスニング問題をすべて先読みすることができるため、リスニング全体の正答率がグッと上がるのです!

 

タフな決断になりますが、合格を取りに行く戦略の1つとして覚えておいてください。

 

 

あとがき (物語調)

英検1級はTOEICではない

英検1級対策を始めてから1ヵ月くらいが過ぎた、2018年10月初旬。

僕は筆記試験の過去問に手を出すようになった。

1回目の結果・・・
リーディング正答率44%
(語彙問題: 10問 & 長文問題: 8問)

 

現実は甘くない。

 

その後、週に1・2回過去問を解いていくと、長文の方は自分なりにコツを見出し、得点が安定するようになってきた。

大きかったのは、長文を読む際の心構えを変えたこと。

2018年の秋頃は、ちょうどTOEICを連続受験していたせいもあり
「速く!速く!速く!!」という気持ちで長文を読んでいた。

しかし英検1級においてはこれが逆効果であり、速く読んだせいで理解度が下がり、同じ文を何度も読むハメになった。

「だったら、最初から落ち着いて理解しながら読んだ方がいい。」

こう気持ちを切り替えてからは、正答率が75~85%(12~14問正解)くらいで安定するようになった。

 

ギリギリで落ちる人と、受かる人の違い

一方で、語彙問題の正解率の不安定さは見事で・・・

12問→18問→20問→13問…

 

やはり語彙問題については、知っているかどうかだけなのでラッキードロー的な要素がある。

ただしこれは一般的なラッキードローとは異なり、自分の努力次第で当りを引く確立を上げられるという特徴があった。

知っている単語が1つ増えれば、たとえ当りが分からなかったとしても、外れが分かるようになり「それを選ばない」という選択ができるようになる。

 

今日覚えた1つの単語は、本番では出ないかもしれない。

それでも最後まで「単語1つ」を覚え、0.1%でも確立を上げようとする強い気持ちが、今回の僕にはあった。

 

・・・20代半ばの頃。
僕は2~3ヵ月の準備をして「応用情報技術者」というIT系の資格試験を受験して、落ちた。

自己採点は(ワーストケースなら落ちる可能性もあったが)、合格点を上回っていた。

その時の悔しい気持ちは、いまだに忘れていない。

 

「ギリギリで落ちる人。
一方で、ギリギリでも受かる人の違いはなんだろう?」と、その時は考えた。

結局、その正体は今も分からない。

 

とにかく今出来ることは、目の前にあるこの単語を1つを覚えることだ。

今日覚えたこの1つの単語が、今回こそは「ギリギリでも受かった側」に僕を連れて行ってくれると信じている。

 

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英語好きのプログラマーです('ω')ノ (英検1級, TOEIC 955, TOEFL 104)