- 小学校で英語の授業がはじまるけど、なにか準備って必要?
- アルファベットの読み書きくらいは、できるようにしておいた方がいい?
- 英語の単語やフレーズ、覚えないと授業に遅れる?
小学校の英語必修化にともない、小学3・4年生から「外国語活動」という授業がはじまります。
「英語の授業!?ついていけるかしら?」と心配になる方も、いらっしゃるかと思います。
元々小学校の教員をしていた私は、英語の重要性が日々増していく傾向を感じており、就学前から娘2人と一緒に英語学習に取り組んできました。
今になって小3の長女から話を聞くと、「やっぱり、準備をしておいてよかった~!」と感じることが度々あります。
今回は小学3・4年生の英語授業と、長女が4~6歳の頃にやっていた学習内容を踏まえて、「就学前、どういう準備した方がいいか?」についてご紹介したいと思います
Contents
3・4年生、英語授業の様子
コミュニケーション重視
長女の話を聞くと、小学3・4年生の授業は想像以上にコミュニケーション重視!
3段階の評価はまだつきません。
アルファベットの読み書きや英文の音読など、英語らしい内容がはじまり、3段階評価がつくのは小学5・6年生になってからです。
※小学5・6年生以降、また各学年ごとの授業内容や評価のポイントは、こちらにまとめてあります。
長女(3年生)から聞いた、具体的な授業内容
小学3年生の授業は「聞く」「話す」を中心としたコミュニケーション力を養う内容です。
例えば、3年生の外国語活動の教科書「Let’s Try! 1」の「Unit 5: What do you like?」の単元はこんな流れです。
- 授業冒頭、外国人の先生が単語・英語フレーズを紹介し、一緒に練習。
- CD・視聴教材を使った、簡単なリスニング練習。
- ①で習ったフレーズを使い、友達同士で好きな食べ物などを聞きあう。
このように、教科書に書き込む単語も日本語がほとんど。
「本当に英語の授業?」という印象ですが、子供たちはまだ英単語を習ってないので、日本語で書き込むようです。
【技能別】家でもできる、準備と対策
授業に遅れないためのポイント!
小学3年生の娘から聞いた外国語活動の授業内容と、使用されている教科書をもとに考えると、小学校英語ではこの2点が特に重要です。
- 先生の指示や、CDや視聴教材を聞き取るリスニング力
- 積極的にコミュニケーションをとったり、英語と日本語の違いに気づこうとしたりする意欲・態度
これを踏まえて、就学前にはどういった準備が必要なのか?
「授業で困らない」「遅れない」ためのポイントを整理してみました。
聞く |
|
---|---|
話す |
|
読む |
|
書く |
|
就学前の対策として、特に優先度が高いのは「聞く」能力。
あとはアルファベットが書ける程度になっていれば、スムーズかと思います。
では、それぞれの対策方法の詳細を実践例を踏まえて紹介していきます!
※なお、以下が長女の英語学習歴です。
聞く: 小学校の英語で最初に必要
小学校英語の対策を考えているなら、まずはリスニングから取りかかるべきです。
というのも、小学校英語でまず必要になるのは、先生やCDの指示を正確に聞き取る力だからです。
小学3年生の長女も、4~6歳の頃はリスニング力と、単語力を上げる学習に重点をおいていました。
特に年長(6歳)の頃は、小学校の英語授業に対応していて取り組みやすかった、英検ジュニアのラーニング教材を中心に進めていました。
参照元: 英検 Jr.
英検ジュニアのラーニング教材は、公益財団法人日本英語検定協会が主催する英語テスト向けのラーニング教材です。
3つのグレード(ブロンズ・シルバー・ゴールド)があり、PCやタブレットを使ったクリック操作なので、小さなお子さんでも1人で使えます。
長女は2017年1月にブロンズ、同年9月にゴールドを利用しました。
シルバーだけはオンライン版でなく、参考書を使ってみました。
両方使ってみた結果として、長女には圧倒的にラーニング教材の方があっていました。
参考書は英単語を暗記してひたすら問題を解く形なのですが、ラーニング教材は画面の絵をクリックすると音声が流れて、ある程度進めたらゲームができます。
長女は遊び感覚でできるラーニング教材の方が大好きで、1人で何度も単語の復習(「ドリル&ゲーム」という機能)をしていました。
また私が単語カードを作り、それを使って親子や姉妹でカルタゲームなどもしました。
こうした対策のおかげか、長女は小学校で習う英単語は絵を見てほぼ答えられるようになり、外国語活動におけるリスニングで困ることはないそうです。
英語対策の第一歩として、就学前からある程度英語の音に慣れておくことはおすすめです。
話す: 自宅で話す練習をすれば、将来的に大きなメリット
外国語活動のスピーキングは、その単元で習う英語フレーズでゲームができれば、基本的にはOKです。
ただし長い目で見て、実際に英語でコミュニケーションができるようになって欲しいと考えるのなら、自宅でも英語を話す環境を整えましょう。
小学3年生の「話す」活動は、簡単なフレーズを学び、友達とペアになって質問しあったりゲームをしたりして話す練習をします。
- Hello!
- How are you?
- How many?
- I like 〇〇.
- What do you like?
- This is for you.
- What’s this?
- Who are you?
例えば、「Unit5: What do you like?」の単元では、2つのフレーズを使って果物・色・スポーツの質問をします。
- What do you like?
- I like 〇〇.
長女曰く、「活動は超簡単で、みんな普通にできる。」とのこと。
英語を習っていなくても、授業には十分ついていけるようです。
ただ、授業では先生が黒板にフレーズを書いてくれるし、教科書にもヒントがあるので簡単ですが、覚えたフレーズを実際に使えるようにするには、授業外でも英語を話す練習が必要です。
わが家では長女が6歳の頃、リップルキッズパークという子供専門のオンライン英会話を1年ほど続けました。
参照元: リップルキッズパーク
所定のテキストを使い、フィリピン人の先生と毎日20分くらい英会話フレーズを学んでいたのですが、当時はイマイチ話せるようになっているように思えず、2年生の時に辞めてしまいました。
しかしその後長女は3年生になり、日本語が話せないカナダ人の先生と給食を食べた時に、学んだフレーズ(Why [did you] come to Japan? , Do you know 〇〇?)を使って質問や会話ができたそうです。
小学校の英語に関しては、スピーキングの事前準備をしなくても大丈夫だと思います。
でも中学英語や、さらにその先を見据えた「使えるスピーキング力」を身につけて欲しいと考えるのなら、自宅でも英語に触れられる環境を作ってあげることが必要だと思います。
読む: 余力がある人だけでOK
小学3・4年生の「読む」活動は、基本的にCDやALT(※)による読み聞かせです。
※ALT(Assistant Language Teacher): 英語の授業で日本人教師を補助する外国人のことです。
アルファベットや単語を学び、音読などをはじめるのは小学5・6年生から・・・
ずいぶんとゆったりとしたペースですよね。
それでも、先取りで少し英文が読めるようになっておくと「英語と日本語の違いに気付く」という点で良い評価が得やすくなります。
余力があるのなら、簡単な英語が読める程度の準備をしておくとbetterです!
3年生からはじまる英文の読み聞かせは、娘曰く、
「ALTの先生が先に英文を読んで、後から日本語で意味を教えてくれる」のだそう。
子供たちは挿絵と吹き出しの英文を見ながら音声を聞き、物語の意味をつかむようです。
わが家の「読む」準備としては、3歳くらいからアルファベットの名前・読み方(フォニックス)の学習をはじめ、6歳の頃には簡単な英文は読めるようになっていました。
その時使った教材や詳しい実践方法は、こちらの記事で書いています。
アルファベットや簡単な英文が読めるようになれば、英語と日本語の違いに気づきやすくなり、きちんとした形で先生に評価してもらえます。
長女も3年生2学期の通知表では、「外国語活動の記録」という所見欄に
「日本語と英語の音声の違いに気づき、先生や級友にお互いに何が好きか聞きあうことができました。」との評価をもらうことができました。
余力がある方は、英語授業の先取りとしてアルファベット(名前・読み方)を覚え、それから英単語、英文を読む練習をはじめてみてはいかがでしょうか?
書く: アルファベットが書ければ十分
最後にライティングですが、3・4年生ではまずアルファベットの書き取りがありません。
アルファベットの仲間分けや、CDの音声とイラストを使って、アルファベットの文字と音を確認する活動のみ。
なので就学前の対策としては、アルファベットが書ければ十分。
(もしかしたら、それすら不要かもしれません。)
アルファベットの文字カードを使う場合もあるようですが、娘のクラスでは手書きさせていました。
5年生になると自分の名前を書いたり、小文字を習ったりします。
そして6年生からは、英単語の書き取りの練習に入るようです。
(参照: 新学習指導要領に対応した小学校外国語教育新教材について)
かなりゆっくりペースだと思うと同時に、やはり小学校の英語はとにかくコミュニケーションが重視されているのだと感じます。
漢字学習であるような、書き取りやテストなども一切ないようです。
授業の先取りとしてアルファベットの書き取りを練習するのなら、松香フォニックスの「歌で覚える小学生のフォニックス」というワークブックがおすすめです。
松香フォニックスの教材はどれもCD付きで、アルファベットの文字と音を短時間で習得できるよう作られており、小学校英語の先取りにピッタリなんです。
小学校へ入ると平日は宿題(漢字書き取り、計算練習、音読)で子供たちは手一杯かと思います。
なので、土日などの休日に、マイペースでゆる~く続けるのがいいと思います^^
まとめ
英語が使えれば「楽しい!」と子供に知ってもらおう
小学3年生からはじまる外国語活動の準備としては、基礎的な英単語をリスニングでわかる程度にしておけば授業で困ることはないと思います。
ただ授業中だけでなく、授業外でもALTと交流したり、集会で英語に関するクイズや劇があったりすることもあります。
そして、こういった英語活動は今度より増えいくと予想されます。
お子さんには
「授業で必要だから、英語をやらなきゃいけない。」という認識ではなく、
「英語が聞けたりお話できたら、学校がもっと楽しくなるよ!」と、ポジティブなイメージを持たせてあげたいものです。
なにからはじめるべきか迷っているのであれば、まずは授業でも必要になるリスニング対策からはじめてみてはいかがでしょうか?
ご紹介した方法が役に立つことを願っています!